
概要
2026年10月8日(木)に、常葉大学経営学部の専門教育科目「経営学特別講義B」の第4回にて、代表取締役社長 松永赳尭と取締役副社長 田中誠也が「創業のリアルとスタートアップ体験ゲーム」と題して講義を行いました。
経営学特別講義Bは、静岡県とその周辺地域の企業を題材に、行政機関や企業から招いた外部講師が実務経験を生かして講義する科目です。今年度は浜松市のスタートアップ支援施策をはじめ、浜松市にゆかりのある企業が講義を担当しています。
当日は約110名の学生のみなさまにご参加いただきました。前半では、2026年7月に創業したばかりの当社の経験をもとに、創業の経緯や会社設立の実務をお話ししました。後半では、当社が開発したゲーム「はままつスタートアップ・ロード」を使い、起業家とベンチャーキャピタル(VC)の立場に分かれてスタートアップの成長を体験していただきました。
講義の内容
1. 自己紹介と創業のリアル
はじめに、松永と田中がそれぞれ起業を決意するまでの経緯をお話ししました。松永は社会人1年目に事業を自ら創ることへの憧れを抱き、エンジニアとしての基礎を固めた後に「次は不確実性と向き合う時期だ」と考えて起業を決めました。田中は中学生のころにスティーブ・ジョブズに感化されて創業の夢を持ち、大企業での経験を経て、松永の誘いを受けて共同創業を決めました。
続いて、事業計画作成から、登記申請、銀行融資、オフィス入居、ホームページ作成、お客様との契約までの流れを、実際のスケジュールに沿ってご紹介しました。会社設立の実務の多くは事務仕事であり、綿密な計画と外部とのやり取りが欠かせないという、創業の裏側をお伝えしました。
2. スタートアップ体験ゲーム「はままつスタートアップ・ロード」
講義の中心となったのは、当社が開発したゲーム「はままつスタートアップ・ロード」です。スタートアップは、これまでにないアイディアと手法を用いて、自分たちの理想に世の中を近づけようとします。不確実性の高い挑戦にはリスクマネーが必要であり、それを支えるのがVCです。この起業家とVCの関係や営みを、学生のみなさまに体験していただきました。
起業家チームは、取り組む社会課題を決めて会社を設立し、シリーズAからシリーズDまでの資金調達ラウンドで経営判断を重ねました。VCチームは、各社の事業力や評価額を見比べながら、どの会社にいくら出資するかを判断しました。


ラウンドごとに市況の変化や思わぬ出来事が起こり、会社の明暗が分かれるたびに、教室では歓声があがりました。資金が尽きて倒産する会社がある一方で、大きく成長する会社も生まれ、スタートアップの事業成長や資金調達の仕組みを体験を通して学んでいただけました。当日は87社のスタートアップが生まれ、そのうち4社が上場し、4社がM&Aを成功させました。VCについては、数あるVCのうちの一つが投資額の4倍のリターンを得ました。

3. 学生のみなさまへのメッセージ
今回の講義では、スタートアップを題材としましたが、スモールビジネスや個人事業、企業の新規事業であっても、事業はさまざまな人の支援を受けて育ちます。「これから出会う人とのつながりを大切にしてほしい」という思いをお伝えしました。
また、ゲーム後のQ&Aでは学生のみなさまからご質問をいただきました。例えば、「起業に興味があるが勇気が出ない」というご質問には「スタートアップのように大きなリスクをとって起業する必要はなく、できる範囲で少しずつ実績を積み上げていくやり方もある」とお伝えしました。この他にも多くの質問をいただき、時間が足りないほどの盛況となりました。
学生のみなさまの振り返り
講義の後、学生のみなさまから振り返りのコメントをいただきました。いただいたコメントをご紹介します。
ゲームでは起業家の役割を担当し、経営判断の難しさを感じた。企業の経営では一度に動く金額も大きいため、慎重さとともに思い切りも大切だと思った。以前から株式投資に興味があったが、まだ始められていないため、今回の体験をきっかけに理解を深め、始めるタイミングを考えてみたいと思った。
経営や投資がいかに難しく、多くの人との関わりの中で成り立っているのかを、ゲームを通して実感した。投資はすごく難しいものだと思っていたけれど、今回の体験を通して、以前より身近に感じるようになった。企業の業績だけでなく、世の中の流れや情勢によって投資の成果も変わることが分かり、社会の動きを理解することが大切だと感じた。
ゲームをやってみて起業することの難しさを感じました。世の中の動きから意思決定することや、他企業への投資など、自分の判断1つで結果が変わり、周りにも影響することが分かりました。また、周りとのつながりが大切だと感じました。私は起業家の役割を担当し、ゲーム内で会社を倒産させてしまいました。その経験から、自分の判断だけでなく、周囲からの支援も経営に大きく関わるのだと感じました。
ゲームを通して、起業する側だけでなく、投資する側の大変さも感じられました。私はVC(ベンチャーキャピタル)の役割を担当しましたが、どの企業に投資するかを選ぶのが大変でした。実際のVCの方たちは、どのような基準で投資先を選んでいるのかが気になりました。
スタートアップの体験ゲームでは、倒産しないように真剣に考えましたが、なかなか思うようにはいきませんでした。それでも、普段はできない体験をしたり、講師の方のお話を聞いたりすることができて、すごく楽しかったです。
ゲームを通して、事業は様々な人の支援を受けて成長したり、生き残ったりすることができるのだと実感することができました。私はVC(ベンチャーキャピタル)の役割を担当しました。目標である元本の3倍には届きませんでしたが、最終的な回収額は元本の2.36倍となり、うれしかったです。すごく楽しみながら、投資や会社の運営について理解を深めることができました。
ゲームでは起業家の役割を担当し、限られた資金で経営する難しさや、投資家の判断、市場の状況など、さまざまな要因が経営に影響することを実感した。特に、経営判断や資金調達が難しかった。自分は起業とは無縁だと思っていたが、ゲームを通して起業家の立場を体験でき、貴重な経験になった。
会社設立では、さまざまな手続きを並行して進める必要があり、関係者とのこまめな連絡や調整が欠かせないのだと分かった。スタートアップの体験ゲームでは、起業家の役割を担当した。ゲームでも経営判断が難しかったため、実際に資金を扱う経営では、さらに難しい判断が求められるのだと感じた。倒産せずに会社を存続させることができてうれしかった。最後は手元の資金が少なくなり、会社を売却する選択をしたが、売却を決断する経営者の気持ちを考えるきっかけになった。
起業のシミュレーションを通して、会社を立ち上げるだけでなく、経営を続けていくことの難しさを実感しました。投資を受けるか、M&Aをするか、上場を目指すかなど、さまざまな選択肢の中から判断する必要があり、経営者には先を見据えた意思決定が重要だと感じました。
体験ゲームを通じて、楽しく起業について学ぶことができた。今回は起業家の役割を担当し、人とのつながりがとても大切だと実感した。事業は、投資家など周囲からの支援を受けながら成り立っているのだと気づいた。また、社長様が文学部出身と伺い、学部にかかわらず、意欲を持って学び、挑戦することで、活躍の可能性を広げられるのだと感じた。
自分で起業して会社を生き残らせていく選択が楽しかった。シリーズDまで行けたのもうれしかったが、個人的に失敗したと思う選択もあり、自分で舵を切って動くのがおもしろかった。もちろん実際とはちがうけど、1つ1つ成功した時の達成感がすごく、起業にも興味を持てた。
ゲームを通して、起業や投資判断の難しさを体験でき、すごく楽しかった。実際に起業されたハクビーの方のお話も聞き、スタートアップにとって、資金調達が事業の成長を支える重要な要素であることを実感した。大手企業での勤務経験を持つお二人が、その経験を生かしながら、地域に密着し、顧客に寄り添って柔軟に対応する姿勢が素敵だと思った。また、出資者の支援のありがたさも理解でき、起業の難しさと楽しさの両方を学べる講義だった。
謝辞
このような貴重な機会をくださった常葉大学経営学部 髙林直人先生、そして熱心に参加してくださった学生のみなさまに、心より感謝申し上げます。
「はままつスタートアップ・ロード」について
「はままつスタートアップ・ロード」は、スタートアップが経営判断と資金調達を繰り返しながら、上場またはM&Aされるまでの流れを50分で体験できるゲームです。参加者は自分のスマートフォンのブラウザから参加でき、4人から200人まで人数に合わせて遊べます。
ゲームの詳細はこちらのお知らせをご覧ください。
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